静かになった部屋で、あたしは蒼の閉めたドアを見つめていた。

胸がぎゅーっと締め付けられた。




蒼はあたしのこの微妙な気持ちに気付いたのだろう。

そして、あたしに配慮してくれたんだろう。

どこまでも優しい蒼。

だけど……

今はそんな優しさもしんどい。

あたしって馬鹿だな。

久しぶりにこんなネガティブになるなんて。

……生理前だからかな。

それとも、不倫騒動で相当のダメージを受けているのかな。




あたしは蒼のギターに目を落とした。

何だか泣きそうになった。