「北野」 感傷に浸っている俺に、思わぬ声がかかる。 顔を上げると、なんと部長がいて。 驚いて立ち上がった。 「君のグループの戸崎君と連絡が取れないんだが……」 「はい。……実は僕も……」 部長は難しげな顔でこう言った。 「専務が戸崎君をお呼びだ。 君は戸崎君と仲がいいらしい。 戸崎君のいそうなところを当たってくれないか?」 「せ……専務が!?」 俺は震え上がっていた。 専務なんて会ったこともない。 戸崎? また何かしでかしたのか!? 俺は荷物をまとめ、急いでオフィスを飛び出した。