そんな中……
ガチャッ!!
ドアが開く音とともに、
「蒼!!見舞い来たぞ、見舞い!」
大声が響いた。
まずい。
あたし、扉に鍵をかけるの忘れていた。
来客者の声を聞いた瞬間、ソファーから飛び起きる蒼。
そして、玄関へ走っていく。
「賢一!慎吾も!!
勝手に入って来ないでよぉ!」
「あ。元気じゃん」
「元気じゃないよ!
それに今、来客中なの!!」
「関係ねーよ」
その声が近付き、
ガチャッ……
とうとうリビングの扉が開く。
蒼の会社の人たちは目を丸くして慎吾と賢一を見ていて。
中山さんに至っては、真っ赤になってガクガク震えていた。
……そう。
あたしにとって、慎吾も賢一ももはや身近な人物だけど、Fのファンにとったら尊敬に値する人物。
ナマで会えたら嬉しくて仕方がないのだろう。
そして、Fの話題を避ける蒼にとっては、最も同僚に会わせたくない人たちだ。



