倒れこんだあたしの身体を賢一が抱えて、背中を撫でてくれた。 「大丈夫か?」 「……過呼吸だ。 休んだほうがいい」 そう言って、あたしの身体をぐいっと抱き上げる賢一。 お姫様抱っこされたあたしは、賢一の胸に顔を押し当てている状態になって。 無意識のうちに、蒼と賢一を比べていた。 賢一よりも小柄な蒼。 もう少しほっそりしていて、もう少し硬い。 あの腕が大好きだった。 もうあの腕に抱かれることはないんだ。