「嫌だよ……
こんなの、嫌だ……」
蒼の口から溢れ出す言葉。
嫌なのはあたしだよ。
蒼には子供という未来がある。
それなのに、あたしに期待を持たせるの、やめて。
「仕方ねぇだろ。
てめぇが巻いた種だ」
静かに言う優弥さんがやたら怖い。
いつものように怒鳴ったりしているわけではないのに、その語気には何とも言えない怒りが見え隠れする。
「……なぁ、同僚の早川さん。
真面目に答えなよ。
場合によっちゃ、俺たちは解散だ」
「ひっ……」
蒼が悲痛な声を上げる。
蒼だけじゃない。
きっと、みんなが同じ顔をしているんだ。
時には文句を言ったりしているけど、四人は本当にFが好きだから。
そして……
もちろんあたしも。
Fの解散なんて嫌だ。
でも、他人となった蒼をステージ上に見るのは、もっと辛い。
何考えてんだろ、あたし。
あたしって、本当に自己中。
自己満足の塊だ。



