初めて蒼に会った日。
碧のファンだったあたしは、いい夢でも見ているんだろうと思った。
蒼がFについて話してくれた日。
あたしは、もう蒼自身のファンになっていた。
元カノ疑惑。
蒼はあたしだけを見ていてくれた。
ステージで輝いても、バスケやスノーボードをする姿がかっこよくても、黄色い悲鳴を上げられても、あたしだけを好きでいてくれた。
こんな人、あたしにはもう現れないと思っていた。
……もう、現れないんだ。
乾いていた頰を涙がゆっくり伝う。
そして……
堰を切ったように押し寄せる涙。
会いたいよ、蒼。
あたしには、蒼しかいないんだよ。
あなたが碧だから、かっこいいからじゃない。
弱虫で、優しくて、まっすぐだから大好きなんだよ!