その時……




ぐるっと視界が反転した。

まるで、ジェットコースターのように。




驚いて目を見開くと……






「おはよ、唯ちゃん」




目の前に眩しい蒼の笑顔。

さらに胸がぎゅーっとなる。

その髪は太陽の光でオレンジ色に染まり、いたずらそうにあたしを見下ろすその瞳は、あの頃と変わらずまっすぐで。




「あ……蒼、起きてたの?」




鼓動を押さえてそう聞くと、




「うん。昨日疲れてすぐに寝ちゃったから、唯ちゃん食べれなかった」




そう言って、顔を近付けた。






ベッドから香る花の香りに混ざり、大好きな蒼の香りがする。

身体に回された手、触れる唇、全てから大好きな蒼を感じる。

まだ何もしていないのに、あたしの身体は溶けてなくなりそう。

身体の芯が熱く疼き、胸がきゅんと甘く鳴る。

やっぱり蒼中毒だ。

あたしは蒼から離れられない。

そして、朝から蒼に狂わされる。