蒼は定位置に着き、エフェクターやマイクの確認をした。
そして優弥さんを見たその瞳。
それはもう碧のものだった。
そして、慎吾と賢一も、Fの酙と玄になる。
もう、中山さんを見ている余裕なんてなかった。
あたしの目は、蒼……いや、碧に釘付けだった。
鼓動が速くなる。
そして、張り詰めた空気に身震いする。
優弥さん……いや、艶のリードギターから始まる新曲。
ミドルテンポの切ない音色が響く。
そして、ドラム、ベース、リズムギターが重なる。
Fらしい、個性的な旋律。
だけど今までのFと違い、どこか哀愁漂うアダルトなムードがあった。
さすが優弥さん。
Fはまた進化している。
恐らく、当時のFでは出来なかった曲だ。



