「ごめん、唯ちゃん……」
蒼の声は震えている。
「俺、感動して……」
あたしはそんな蒼を見て、何て言葉をかければいいのか分からなかった。
ただ黙って蒼の手を握った。
「すごいよね……
こんなに人を引き込むなんて……」
Fだってすごいよ。
「鳥肌立って……
心臓止まりそうだった」
Fだってそうだよ。
「昔思い出して……俺……」
蒼は震えていた。
そして、喉元から絞り出すように言った。
「やる気出た。
……頑張る」
「うん……」
蒼だって負けてないよ。
蒼が馬鹿fiveに焦がれるように、みんなが蒼に焦がれている。
あたしも、中山さんも、蒼の会社の人たちも、みよちゃんも、亜美も……。
だから待ってる。
蒼が再び碧として、身震いするほど素敵なパフォーマンスを見せてくれるのを。



