駅前の旅行カウンター。 休日だけあって、そこは大変混雑していた。 番号札を取っても二時間待ち。 「暇だね。パフェでも食べる?」 蒼はまたそんなことを言った。 今さら言うことでもないが、蒼はかなりの甘党。 あたしからすると、吐き気がするほどの大量の生クリームも難なく食べる。 それで太らないのが憎いくらいだ。 そして、すごく嬉しそうに食べるから…… あたしも、蒼の誘いを断れないんだ。 「いいよ。どこの店に入る?」 そう聞いた時…… 「お前ら!」 聞き覚えのある声がした。