哀しみの瞳

あと一か月もすれば、由理の誕生日がやって来る。



その日には…できれば、家で祝ってやれたら、どれだけ良いか………



こんな時………吉川さんだったら……どうするのだろうか………と、頭の片隅で思ってはいた。高橋にそれを言い出すことは、みち子には出来なかった。



誠の両親に乗り越えれないはずは無いと思っていた。


吉川さんに、助けを求めるのは、あまりに虫が良過ぎるのでは?とも思っていた。



しかし、高橋の考えも……やはり同じであった。