「まだ寝てろって、お前一応病人なんだぞ」





あ…


そっか。



でもさっきよりかは楽になった気がするんだけどなぁ…



「うん………」



「保健の先生、今日出張だから。なんかあったら職員室いけよ。………あー、じゃなくて、俺に連絡して」




そう言ってポケットから携帯を出した日向くんは、それを私に渡す。



「この番号にかけて」



「え……でも、それじゃあ日向くん出れな____



「二個持ちしてんの、俺」



「そう……なんだ…」



す、すごい……



「じゃあな」



日向くんは、そう言った後スタスタとドアに歩いて行った。


私は慌てて手を振る。



なんか…ひとりぼっち

寂しいな〜。



なんて、ね。



顔に出さないよう努力しながら、ベット上で日向くんを見送る。


ドアの前まで歩いて行った日向くんは、クルリと一回転して私を見た。



「・・・・」



「(な………なに…?)」