「今は?」


なんて、

ズルい言い方。


いいよ。

ズルくても。



「(今は好きじゃない、って言われたらどうしよう……)」



しまった、
なんて思ってももう遅い。


いやでも、さっきずっと好きだったって……

…あークソ。



完全にヘタレじゃねぇか…。



立花を見ると、
顔を真っ赤に染めて俯いていた。


「いっ、いま、は……」


あー、なんだコレ。

可愛すぎるだろ。



…他にもこんなカオみた奴いんのかな


居たら相当凹むんだけど……


「ストップ。一方的にはフェアじゃねぇよな」



俺もちゃんと言葉にしないとダメだよな。



「俺も、あの時からずっとお前の事が好きだった」



目の前に居る



顔を真っ赤にした君。



大きな目から零れる涙を、そっと手で掬う。



「今……は…?」




「ふっ、質問返しかよ」




「だって……」




保健室のベットに向かい合って座って、

こんなとこ、誰かに見られたら卑猥なモノにしか見えないな、きっと。


カチカチと時計の音が鳴る。

チャイムが鳴るにはまだ早い。



俺が前へと体重移動すると、キシっとベットが音を立てた。



「俺は…_____________ 」