玄蛇が双子のワケは光と影を表している。それは元々二つのものが一緒になったから、と言う言い伝えがある。


黄龍が二人存在するのは、天と地が別れたから。その裏には“合理的”でかつ“組織の体制を守るのに役立つから”その意味から、


元々一体だったのが離れた、と言う説がある。




だが、対馬の場合は―――



離れることなく、また相反するものでもなく、常に一体なのだ。


それはある意味、比翼の鳥、連理の枝とも言える。


「さっきあんたが言うたこと……」


布団の中で心のくぐもった声が聞こえて


「ん?」


と、傍に腰掛けて脚を組んでいた速人が聞いた。


「白虎会と青龍会の盃の件がまとまったら


ここじゃないどこかへ


行く、言う話、




うちは夢みていいんかな」





黒を白に変えることはできないが、限りなく白に近いグレーにはなれる。


そのグレーな部分が何を指すのか分からない。けれど彼らは限りなく―――白になりたかった。




『夢みたいなことやけど、


夢見てる』


心はそう言ったが、本当はこう言ったかったのかもしれない。


『夢、見させて』



「ええよ」


布団の上からぽんぽんと頭を叩き、速人が寂しく笑った。




「はよ、終わらせたいわ。


意味のない




“戦争”を―――」




「せやな。けれど俺らは風を味方につけた馬や。


これが終わってもきっとどこでも駆けつけるさかい



そんときは」



隣に心が居てほしい



速人の言葉は空中で消え、しかし布団の上から撫でていた手からその言葉が心に伝わった。





うちも


うちもあんたに傍に居てほしいんやよ―――





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Mirror Tushima Brother’s END

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