戒と遊園地デート!!


それは夢にまで見た「彼氏と遊園地デート」!


あたしの‟彼氏できたらしたいこと”リストの上位に昇っている。


当然、「行く!」


と答えたいけど、戒がハズしたらミラクルランドのデートもなし……??


これはなんとしてでも当ててもらいたい!


とごちゃごちゃ考えている間に戒はあたしの髪の一房を手に取り、僅かに目を伏せるとその毛先にそっとキス。


ぇ……え??と何が何だか分からないあたしの横で戒は、シャンプーのパッケージを指で指し示し


「これ」


とあたしの返事も聞かずして一つを手に取った。


それは鮮やかなピンク色をしたローズの香りのするシャンプーで





「当たったろ?」





と、勝ち誇ったようにニヤリ。


「うっそ!ホントに当てちまったよ!」


あたしは戒の手からシャンプーを奪い、思わずシャンプーと戒とを目配せ。


「よっしゃ☆これで明日ミラクルランドでデート♪な」


戒は小さくガッツポーズ。


そ、そりゃ嬉しいし、行きたいけど。


「お前の鼻の良さがまさにミラクルだよ」


呆れたように横目で戒を眺めると


戒は意味深そうに小さくウィンクしてあたしの顔に近づいた。


あたしの耳元にそっと顔を寄せると、低くくすぐるような声で笑いながら言った。





「お前の使ってるシャンプー、風呂場に置いてあるから最初から知ってたのー」






はぁ!?