☆郁美side☆




私は榊くんの家から駅までの道のりを、トボトボと歩いていた。





私は一体、何がしたいのだろう。

榊くんの・・・何を知りたいのだろう?




榊くんのお母さんが、私に話してくれた過去。

あれは彼の幼い時の過去だ。



多分・・・彼にはまだあるはず。

私が思う以上の・・・何かが。

時期は必ずと言って良いほどわかる。



彼の前の高校時代のことだろう。




でも・・・私に知る権利はない。

正直、知っても良いのかなって言うのがある。

だって私は彼女でもなんでもない。

ただのクラスメイトに過ぎないのだから。




「・・・ねぇ」



でも、知りたいかも・・・。



「ねぇってば」


でも、そんな軽い気持ちで知っても良いのか?