やがて目の前に、ほんのり湯気の立つ紅茶が運ばれてきた。
ティーカップも高級そうな柄をしている。
お金持ちなのかな・・・?
「いただきます・・・」
一口飲む。
「・・・!?美味しい!」
「良かったわ、お口に合って」
甘くもなく苦くもない、絶妙なバランスだ。
私も家で紅茶を淹れるが、ここまで美味しくならない。
紅茶を淹れる技術、羨ましいなぁ・・・。
「ところで自己紹介が遅れたわね」
「いえ・・・構いませんよ」
「榊流美(るみ)と申します。
輝流の母親です」
「た、玉井郁美です・・・」
って、お母さん!?
うわ・・・凄い美人さん!
榊くんがかっこいいわけ、わかるわ。
「郁美ちゃんのこと、輝流からよく聞いているの。
あの子、毎日楽しそうだから・・・。
それでわたしも興味持って、あなたを呼んだの。
でもこんな遠い所まで来てくれてありがとうね」
「いえ・・・。
あ、これ学校で渡されたプリントです。
それと・・・」
私は借りた傘を渡した。


