口、っていうか唇が、塞がれてしまったから・・・。

何か・・・暖かい感触によって・・・。





「ロマンチックでしょ?
星空の下でなんてね」

「・・・///」

「あー照れてる。
郁美は可愛いなー」

「は・・・は・・・反則だぁー!」




子どもみたいに、榊くんの頭をポカポカと叩く。



「ハハハハハハッ」

「笑い事じゃなぁーい!」

「面白いなー郁美は」

「面白くもなんともないー!」

「何?
もっとしてほしいのか?」

「いっ・・・あうっ・・・。
けっ・・・結構ですぅ!!」


恥ずかしくて思わず暴れる。

それがいけなかったらしい。


お姉ちゃんのいるお墓に、足が思い切り当たり、あまりの痛さに片足立ちになる。

そしてそのまま、後ろへと倒れる。



「きゃっ・・・!」

「郁美!!」



ガシッと榊くんに支えられる。