「榊くん」
「ん?」
「昨日私さ、榊くんの家に行ったじゃん?」
「うん、来たね」
「帰り道ね、私化粧が濃い女の子に話しかけられたんだ。
名前は・・・知らないけど」
「・・・化粧が濃い女の子・・・・」
心当たりがあるのか、榊くんは顔をしかめた。
「その子にね、言われたんだ・・・。
あたしは・・・榊くんの彼女なんだって・・・」
「・・・俺の?」
「そう・・・。
だから近づかないでくれって言われた」
「郁美、なんて言ったの?」
「私は榊くんにプリントを届けただけで、それ以上の関係は持っていないって。
誤解を読んだなら、ごめんなさいってね・・・」
「郁美!?マジでそれ言ったの!?」
「うん・・・言ったよ・・・・」
榊くんは立ち止まってしまったので、私は止まらず校門へと歩いて行く。
「ちょっと待てよっ!!」
走り出した榊くんに、思い切り腕をつかまれる。
「何が待てよなのよ!」
「郁美、馬鹿じゃねぇの!?
何でそんなこと言っちまうんだよ!」
「どうして言っちゃいけないの!?
それが真実でしょう!?」
「俺たちってそんな関係なのかよ!」
「違うの!?
ただ席が隣なだけの友達でしょ?
それ以外に何があるの!?」


