教室に戻ると先生が来たので、すぐにホームルームが始まった。
しかしやる気のない先生なので、すぐに終わった。
1時間目は生物なので、準備をしていると。
「榊くん!」
花京院さんが私たちのところへやってきた。
正確に言えば、榊くんに用があるんだけど。
席がお隣の私にも、会話は聞こえてしまう。
「ミリア、どうした?」
いつの間にか花京院さんのことを下の名前で呼んでいた。
「今度、勉強教えてくれませんか?」
「俺で良ければ良いよ」
「榊くん、頭良いって先生から伺ったものですから」
「大したことないんだけどね?」
「でもあんな進学校出身なんでしょう?」
「まぁ途中で退学したけど」
「でも入れたことが凄いですよー」
今まで影が薄いイメージの花京院さんからは信じられないほど、榊くんに積極的だ。
クラス委員だからか、あるいは先ほど言っていた癖のせいなのか、花京院さんは榊くんのことに詳しい。
いつの間にか、休み時間の度に、花京院さんは榊くんの所に来るようになった。
今では私を含む3人でお弁当を食べたり、移動教室をしている。
この学校は狭く、廊下は4人横に並べばいっぱいだ。
向こうから2人で来ると、必然的にこちらも2人と1人に別れる。
私は自然に2人の後ろへ行くようになっていた。
だって2人は楽しそうに話している。
邪魔をしてはいけないから・・・。


