無口なカレとの甘い恋

オルゴールのような不思議な響きの音楽はレオの電話口からも聞こえてくる。


『ねぇ、何でそっちから音楽が聞こえてくんの?』


『え?』


『この音楽、駅前広場で6時ちょうどになると鳴るんだけど』


ウソ……。知らなかった……。


電話を握りしめたまま呆然とする。


やだ……――。このままじゃ、近くにいることがレオにバレる……!!


慌てて電話を切ろうとした時、ふわっと何かに体が包み込まれた。