「とりあえず、告白するときは今みたいにふざけないで真面目に言いいなよ~?」


「いやいや、今、全然ふざけてねぇーし」


「本当に~?」


「本当」


笑い合いながらしばらくしゃべると、椎名は『頑張ってね!』と俺の肩を叩いて本屋へ向かって歩き出した。


よしっ、椎名としゃべって心に余裕が持てた。


これで言える……サトコさんに……今までずっと秘めていた想いを……――。


俺が決意を固めてハァと息を吐いた瞬間、突然、携帯が鳴り始めた。