「早く言え。言わないと、ここで襲うぞ」 低くてかすれたその声はあたしの鼓動を速める。 ドクンドクンッという心臓の音が妙に大きく聞こえる。 男の子とに押し倒された経験なんてない。 むしろ、男の子とこういう状況になるはずもない。 だって、今まで海星君以外の男の子を好きになったことがなかったから。 本当は大好きな海星君に押し倒されてドキドキしているけれど、今は喜びがそれを勝った。 自分のことを変態かもと疑ってしまうけれど、この状況がたまらなく嬉しい。