すると、海星君はムッとした表情を浮かべて、あたしの肩をポンッと押した。 「へ?」 予期せぬ海星君の動きについていけずに、目を見開くあたし。 海星君はあたしに覆いかぶさるような体制で、その場にあたしを押し倒す。 顔の左右には海星君の手。 真上には海星君の整った顔。 押し倒されているのに、怖いなんて全く感じない。 むしろ、影になって海星君の顔が良く見えないのが残念だ。