無口なカレとの甘い恋


「サトコさんのことなんだけど……」


「あぁ。サトコさんが何だよ」


「言いづらいんだけどね、あたし……見ちゃったんだ。サトコさんが海星君の家に入るところ」


「……は?」


眉間にしわを寄せて何やら考え込んでいるように見える海星君。


「前に海星君の家にお見舞いに行ったことがあったでしょ?あの時、たまたま見ちゃって……」


「お前がピンポンダッシュした時のことか?」


「うん。行く途中で見つけたんだけど、海星君もサトコさんも楽しそうで何となく話しかけづらくて」


あたしがそう言うと、海星君は呆れたように笑った。