「あっ、そうそう。タバコの煙で輪っかが作れるの知ってた?」 「輪っかってなんだよ」 「うん。知り合いの男の子……ていうか、先輩がね、前にタバコで輪っかを作って見せてくれたの。それがすっごいの!!」 近所に住む1つ年上の男の子も海星君と同じようにタバコを吸っていた。 『姫子、すごいの見せてあげようか』 そう言ってタバコで輪っかを作ってくれたのが衝撃的だった。 あんなに器用なことができるんだ~ってビックリしたんだ。 すると、海星君は黙ってタバコの煙を吸うと口に溜めこんだ。