無口なカレとの甘い恋


スタスタ歩けない経験なんて一度もない。


ふわふわと体が浮かび上がるような感覚に何故か笑いが込み上げてくる。


「ふふふっ……あははは……」


相当酔っぱらっているはずのあたし。


だけど、頭の中には海星君と小林さんの姿が浮かぶ。


今頃……二人は何をしているんだろう。


勝手な想像をして息が詰まりそうなほど苦しくなる。


ねぇ、サトコさん。


お酒を飲めば嫌なことを忘れられるって言ってたけど、全然忘れられないよ。


苦しいよ。


苦しくて仕方がない……。


「ううっ……ひっくっ……」


その場にずるずると座り込んで膝を抱える。