「うわぁぁ~、超いい天気だね~!!」
屋上に連れてこられたあたしは、アスファルトの上に腰を下ろして大きく背伸びをした。
青く澄み渡った空と心地よい風が気持ちいい。
「あたし、屋上に来たの初めて!!鍵が開いてるなんて知らなかったよ~」
海星君にニコッと笑いかけると、海星君は黙ってポケットから取り出したタバコを口にくわえた。
ふわふわと白い煙が空に昇っていく。
その姿を見て、ポツリと呟く。
「海星君が吸ってるんじゃ、あたしも吸ってみようかなぁ」
冗談半分で言うと、海星君は「バーカ」と言ってほんの少しだけ表情を緩めた。



