「何で泣いてるのよ!小林にいじめられて、泣くくらい辛かったってこと!?アイツ、許せないわ!」
鼻をすすると、サトコさんはあたしが泣いていることに気付いたようだ。
自分のことのように怒るサトコさんに胸が熱くなる。
「違います。今日のサトコさんがすっごい優しすぎて……涙がでてきちゃったんです」
「今日のって何よ。あたしはいつも優しいのよ!」
「えー、いつもは……優しくな……――」
「何よ!」
ふふっと笑いながら言うと、サトコさんは不服そうな声を漏らす。
「サトコさん、ありがとう。サトコさんに励まされるとすっごい安心します」
サトコさんにギューって抱きつくと、心が安らぐ。
初めて会ったときはすごく怖いお姉さんだと思っていたけど、そうじゃなかった。
サトコさんは自分にも厳しいし、人にも厳しい。
曲がったことが大っ嫌いで、不器用で意地っ張りだけど、根はとっても優しい人。
レオ君が言っていた通りの人。
誤解されやすいけれど、あたしは知っている。
サトコさんは誰かが困っていると、いつもスッと手を差し伸べてくれる人だって。
もちろん、あたしは何度もサトコさんに助けられた。



