無口なカレとの甘い恋


レオ君は大声で熱唱しているし、小林さんは隅の方でつまらなそうにスマホをいじっている。


誰も助けてくれる人はいないようだ。


「私だってね~昔はアンタみたいに可愛い時時があったのよ!!若かったのよ。高校生だったの!!」


あぁ、これは相当酔っぱらってる。


「そ、そうですね!!でも、サトコさん、今でも十分綺麗ですよ!!」


「アンタに言われると何か嫌味言われてるみたいでムカつのよ」


「本当ですよ!!最初会ったとき、モデルさんみたいだって思いました!!」


「ハァ?モデルなわけないでしょ!!私なんてね、好きな男一人つかまえらんないダメな女なのよ」


「好きな……男?」


レオ君の歌が響き渡るボックス内。


あたしはサトコさんの声に意識を集中させた。