「お前、俺に何か隠してるだろ?」 「え?」 「言えよ。どうせ隠し事なんてできねぇんだから」 「え~?ないよぉ!隠し事なんて」 へへっと笑ってごまかしながら海星君から逃れようとすると、海星君がドンッとあたしの顔の横の壁に手をついた。 「逃げんなよ」 逃げ場を失ったあたし。 あたしは唇をきゅっと噛みしめた。