「んんっ……あっ……」 急なことに頭がついていかない。 クラクラするような甘いキスの中にどこか激しさがある。 まるで荒ぶる感情をキスに込めているような……余裕のないキス。 雨が降りしきる誰もいない道路の隅で、海星君はあたしにキスを繰り返す。 「んっ……、あっ……」 膝がガクガクと震えて立っていることもままならない。 道路脇のブロック塀に背中を預けて海星君のキスに応えていると、ようやく海星君はあたしから唇を離した。