海星君の視線があたしとレオ君の手に注がれる。 未だに握りしめていたレオ君の手を慌てて解いてニコリと笑いかける。 「海星く……――」 「廊下の真ん中に立ってんじゃねぇよ。マジ邪魔」 表情は普段と変わらない。 だけど、瞳の奥は怒りにギラギラと燃えているような気がした。 「何だよー海星、もしかしてヤキモチ妬いた?」 ニヤニヤと笑いながら海星君を冷やかすレオ君。 「別に」 すると、海星君はぶっきら棒にそう言った。