柔らかくて温かい手のひらに包み込まれると、気持ちが安らぐ。 好きの気持ちが全身から溢れ出す。 ずっとずっとこのまま海星君と一緒にいられたらいいのに。 時間が……止まっちゃえばいいのに。 「つーか、腹へらねぇ?」 「うん。ぺこぺこ!」 「何か食いに行くか?」 そういえば、今までデートらしいデートってしたことがなかったかも。 一緒にご飯を食べるのもこれが初めてだ。 「うん!!いく!!」 目をキラキラと輝かせて大きく頷くあたしを見て、海星君はふっとわずかな笑みを浮かべた。