「会った会った。あの女もムカつくのよね~。ていうか、タバコ吸うななんて、店長に言われてないし」
「お願いします……。サトコさん、本当にタバコの煙が苦手で……――」
「うっせぇな。分かったよ!」
ブツブツと文句を言いながらも、テーブルの上の缶ジュースを灰皿に火を消してくれた小林さん。
「ていうか、アンタみたいに若いからってチヤホヤされてる小娘マジムカつくんだけど。何が姫ちゃんよ。バカじゃないの」
すると、小林さんはソファから立ち上がり捨て台詞を吐いた。
「……――!!」
何も言い返すことができず、ただ呆然とスタッフルームから出ていく小林さんを目で追うことしかできない。
な、な、何なの!!
小林さんの登場で、悩みの種がまた一つ増え、気持ちがゆううつになった。



