無口なカレとの甘い恋

そして、そっとあたしの頬に手を添えた。


「伊織君……？」


笑っているような、それでいてどこか悲しげな表情を浮かべる伊織君。


「姫子のことを失いたくなくてずっと我慢してたけど、最初からこうしてればよかったんだ」


「え？」


あたしが聞き返そうとした時には、伊織君はあたしの唇を奪っていた。


「んんっ!!」


腰と首の後ろを押さえつけて、強引にキスする伊織君。


必死で抵抗しようとしても伊織君はそれを許してくれない。