「謝るなって。ただの俺の嫉妬だから」 「え……?」 「お前が初めてだから」 「初めて?」 「お前のこと、誰にも渡したくないって思った」 あたしの方を見ずに、まっすぐ前だけを見据えてはっきりした口調で言う海星君。 「だから、渡さない。幼なじみにも、他の奴にも絶対に。お前は俺だけの女だ」 海星君の手のひらに力がこもる。