「あっ……、それで……さっきの話なんだけど……」 携帯のバイブ音が途切れたタイミングでそう切り出した時、あたしはハッとした。 海星君の表情がほんの少しだけいつもと違うような気がしたから。 怒っているわけでも悲しんでいるわけでもない微妙な表情。 海星君はハァと息を吐いた後、あたしを見つめた。 「今は聞きたくない」 「え……?」 「電話、あいつから何だろ?なんででねぇんだよ」 「それは……――」 口ごもるあたし。 海星君はテーブルの上のタバコに手を伸ばす。