「ははっ……ごめんね、なんでもない。今の聞かなかったことにして?」 「……――寝てた」 「え?」 「ずっと家で寝てた」 海星君の言葉に耳を疑う。 「多分、お前の風邪がうつった。だから、責任とってうち来いよ」 行くよ……。行きたいよ……。 今すぐ、海星君の隣に行きたい。 だけど、どうして……嘘をつくの? モヤモヤする気持ちが大きくなる。