「もしもし?」 一度大きく息を吸い込んで平常心を装い電話に出る。 「お前、何でピンポンダッシュしてんだよ」 海星君の第一声に目を見開く。 何でバレてるの!? 「な、何であたしだってわかったの?」 「モニターに顔が出てた。門のそばに袋置いていったのもお前だろ?」 「うん……」 あの時は必死で、インターホンにモニターが付いていたなんて気付きもしなかった。