「今日もうちまで送って行ってくれるって言ってたでしょ?海星君が送ってくれるっていうのも嬉しいけど、一番嬉しいのは海星君と二人っきりの時間が増えることなの」


少し照れくさくなってそう言うと、海星君は眉間にしわを寄せた。


「俺の心をかき乱すんじゃねぇよ」


「え?」


「好きな女と同じ部屋にいて、しかも無防備に寝てて、目潤ませてすげぇ可愛いこと言ってたらどんな男だってヤバいだろ」


「ん?」


「俺が理性を保ててる間にさっさと寝ろ。寝てる奴を襲ったりしねぇから」


「理性?襲う?」


「これ以上しゃべってると、マジで襲うからな」


そう言うと、海星君は再びあたしに背中を向けて雑誌を読み始めた。