「迷惑なんかじゃねぇよ」 海星君の声があまりに優しくて目頭が熱くなる。 頭も痛いし、熱っぽいし、海星君は優しいし。 いろんなことがごちゃ混ぜになって感情になって現れる。 我慢しようと思っても、目から大粒の涙が溢れだした。 「ごめん……ごめんなさい……」 具合が悪くて弱っているからかもしれない。 明るいだけが取り柄のあたし。 だけど、今は自分でも情けなくなるくらい小さな声で謝ることしかできない。