あぁ、もう!!いいところだったのに!
どうして止めたの!!
「……――やめて、伊織君!!」
自分の叫び声にハッと目を開ける。
あぁ、ビックリした。夢だったんだ……。
ぼんやりとしていた頭の中が急にクリーンになって辺りに目を凝らす。
「あ、あれ……?ここどこ?」
見慣れない白い天井と照明。
茶色いドア、黒い布団、黒い枕。
……それから、海星君。
かい……せい……くん?
海星君!?
「って、海星君がどうしてここに!?って、いたたたた……」
ガバッと勢いよく起き上がると、頭がガンガンと痛んで思わずおでこを抑える。