無口なカレとの甘い恋


教室にいた女子達が一斉に声のする方に視線を向ける。


「ほらっ、姫子!!彼氏の到着だよ!」


その言葉通り、気だるそうな様子で教室に入ってきた海星君。


今日は10時登校か。


いつもよりかは早い方だ。


「……――海星君、おはよう!!」


あたしの隣の席にやってきた海星君に声をかけると、海星君はチラッとあたしの方を見て「あぁ」とだけ言うと自分の席に座り机に顔を伏せてしまった。