「もしかして、彼氏さんへのプレゼント?」
女の子にそう尋ねると、照れくさそうに小さく頷く。
「そうなの。だけど、ちょっと迷ってて」
「デザインとか、そういうこと?」
「ううん、違うの。ちょっと予算オーバーで。前からずっとこのネックレスを狙ってて何度かお店に通ったんだ。今日も、値下がりしてたらいいなぁって思って来てみたんだけどね」
眉を下げて残念そうに話す女の子にキューっと胸が締め付けられる。
大好きな彼氏のプレゼントを買うためにこんな顔をするなんて……。
あたしがこの子の彼氏だったら今すぐにギュッて抱きしめちゃうくらい可愛い。



