無口なカレとの甘い恋


「いらっしゃいませ~」


店長が明るい声を上げると、女性客はびっくりしたように頭をぺこっと下げた。


セーラー服を着ている彼女は落ち着かない様子で店内を歩き回る。


彼女の緊張がこっちにまで伝わってくるようだった。


「ねぇ、店長。あの子、こないだも来てくれましたよね?」


「あぁ。今日で3回目。目的があって来てくれてるんだろうけどなぁ。俺らが話しかけたらもっと萎縮しちゃうだろうし」


「そうですね……」


サトコさんと店長の会話に目を丸くする。


店員さんってこんなにもお客さんのことを見ているんだ。