「姫ちゃん、大丈夫だった~!?サトコさんに怒られてただろ~?」
サトコさんが出ていくと、レオ君があたしの顔を心配そうに覗き込む。
あたしは首を横に振った。
「ごめん。あたし、やっぱり帰るね。海星君のバイト姿が見たいっていう理由でこんなところにいたらダメだもん。サトコさんに言われるまで気が付かなかったなんて鈍感もいいところだよね」
「いやいや、サトコさんも悪気があったわけじゃないんだって。あの人、相当な仕事人間だから。それに、ちょっと言い方がキツイから怖く見えるけど、根はすげぇいい人で……――」
レオ君が必死でサトコさんの弁解をしていると、遠くの方でレオ君を呼ぶ声がした。
「はーーーい!!今いきまーーす!!……ごめん、姫ちゃん。ちょっと行ってくる。海星、あとは頼んだ!」
レオ君はあたしにヒラヒラと手を振ると、あわただしい様子でスタッフルームを飛び出した。



