その後はもう好きな人も出来なかったし、 『彼氏ごっこ』にも何となく満足して 誰とも付き合わなかった。 本当に好きな人じゃないと、 また同じ結果になるって思ったから。 そんなことを考えてると、 タクトが私の顎に手をかけた。 「あ……」 「そっか。 じゃあ、してみようか」 またとくん、と鼓動が高鳴る。