タクトは穏やかに目を細める。 「いつも気に止めないから分からないけどね」 「うん、ちゃんと見たことなんて、 なかったなぁ……」 「自分には関係のないことだと思っても、 あらためて見るとちょっと発見があったりするよな」 「うん……」 私は頷いて、 素直に思ったことを口にした。 「今日、見られてよかったな。 タクトがいなかったら、 こんなに星がたくさんあるの、 知らないままだったから」