「よし、望遠鏡を担いで 午前二時に踏切で待ち合わせしよう」 「担がないでしょ。 つうかさすがに午前二時は無理だから」 私は髪をかきあげ、 首を傾げた。 「てゆーか、今日なの? 今日見に行くの?」 「今日だよ。思い立ったら吉日だよ!」 タクトが不安そうにこちらをうかがう。 「無理そう?」 「……ま、いいけど」 そんな顔されると、どうせ断れないし。 タクトは私の手を引っ張り、 無理矢理立たせた。